御法主日如上人猊下御指南
六月度広布唱題会の砌
本日は、総本山における今月度の広布唱題会に当たりまして、皆様方には時節柄御繁忙のところ、時間を割き、信心強盛に参加され、まことに御苦労さまでございます。
皆様方には、本年「活動充実の年」に当たり、それぞれが強盛なる信心のもとに勇猛果敢に折伏を実践され、一天広布を目指して日夜、御精進のことと思います。
その折伏について、総本山第二十六世日寛上人は『報恩抄文段』に、
「邪法を退治するは即ち是れ報恩(中略)正法を弘通するは即ち是謝徳(中略)謂わく、身命を惜しまず邪法を退治し、正法を弘通する、則ち一切のとして報ぜざることが故なり」(御書文段 三八四)
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と仰せであります。
まさに折伏こそが、父母の恩・衆生の恩国王の恩・三宝の恩をはじめ、一切の恩に報いるための最善の途であると御教示あそばされているのであります。
既に皆様方も御承知のように、今、世間では末法濁悪の世相そのままに、様々な宗教が蔓延しています。
そのため、邪義邪宗の謗法に誰かされた人達や、慣習的に知らず知らずのうちに宗教の正邪も解らずに、邪宗教に浸りきっている人達が大勢います。
かくなる人達に対して『立正安国論』の御聖意に従い、邪義邪宗の謗法こそ、人を不幸にし、国家社会危うくする元凶であることを知らしめ、一人でも多くの人を救済すべく、断固として折伏を行じ、正しい信仰に導いていくことが今、我々がなすべき最も大事なことであり、急務であると知るべきであります。
されば、大聖人様は『十法界明因果抄』に、
「慳貪偸盗等の罪に依って餓鬼道に堕することは世人知り易し。慳貪等無き諸の善人も謗法に依り謗法の人に親近し自然に其の義を信ずるに依って餓鬼道に堕することは、智者に非ざれば之を知らず。 能く能く恐るべきか」(御書 二〇八頁)
と仰せられ、間違った教え、すなわち謗法によって知らず知らずのうちに餓鬼道に堕ちて苦しむとのことであります。まさに、謗法がいかに恐ろしいかを御教示あそばされているのであります。
よって私ども一同、この御指南を拝し、不幸の根源たる邪義邪宗の謗法を断固破折し、勇猛果敢に折伏を実践し、もって謗法にまみれた多くの人々を救い、一天四海・皆帰妙法を目指して、たくましく前進することが肝要であります。
特に本日お集まりの皆様には、御宝前に誓った本年度の折伏誓願は、たとえいかなることがあろうとも必ず達成すべく、
「異体同心なれば万事を成ず」
(同一三八九)
との御金言のもとに、講中一緒・異体同心して、お互いが声を掛け合い、励まし合い、心を一つに一致協力して折伏を行じ、もっていよいよ強盛に一天広布へ向けて前進されますよう心からお祈りし、一言もって本日の挨拶といたします。
(大白法令和7年6月16日号より転載)
{御指南掲載は、宝相寺hp管理人様のご協力を頂いております。}
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